私たちは豊富な経験と優れた技術により食の安全保証に貢献しています。

反復経口投与毒性・発がん性試験

90日間反復経口投与毒性試験

90日間毒性試験は、ラット・マウス・イヌなどに農薬等の化学物質を約3ヶ月間投与して、その毒性影響を調べる試験です。また、この試験の結果は、後に実施される慢性毒性試験や発がん性試験の用量を設定するためにも用います。主な検査項目には、体重、飼料摂取量、臨床症状観察、眼検査、尿検査、血液・生化学的検査、病理解剖学的検査ならびに病理組織学的検査等があります。臨床症状観察には、多岐にわたる観察項目ごとにその発現の程度を判別するスコアリング法も用いられます。当研究所では、これらの検査を、それぞれ専門的に訓練されたスタッフが実施します。

1年間反復経口投与毒性試験(慢性毒性試験)

1年間反復経口投与毒性試験(慢性毒性試験)では、原則として被験物質を餌に混ぜて(混餌法)ラットやイヌなどに投与します。この試験は、ヒトが農薬等の化学物質を長期的に摂取した場合を想定して、消費者の安全を担保するために実施される試験です。検査項目は90日間反復経口投与毒性試験とほぼ同じであり、体重および飼料摂取量の測定、臨床症状観察(スコアリング)、眼検査、尿検査、血液・生化学的検査、病理解剖学的検査ならびに病理組129織学的検査等を実施します。

発がん性試験

発がん性試験は被験物質のラットやマウスに対する催腫瘍性の有無を検索し、得られたデータに基づいてヒトに対する発がんリスクを判定することを目的として実施されます。この催腫瘍性の検索には、動物そのものが持つ自然発生性腫瘍性病変に関する基礎データや知識が必要であり、さらに発生した腫瘍の良性・悪性の判別や腫瘍となる前がん病変・増殖性変化にも注意することも大切です。そのため、発がん性試験における病理組織学的検査には、毒性病理学に関する豊富な知識と経験が必要とされています。当研究所は、1970年に設立されて以来、前項の慢性毒性試験とともに発がん性試験について豊富な経験とバックグラウンドデータを有し、毒性病理専門家ならびにトキシコロジストが協力して信頼性の高い試験を実施します。

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